インプラントを用いた歯の治療は、実際の治療が完了するまでに一定の期間を要するものです。これは人工歯根と骨が結合するまでに数ヶ月程度の時間を要する為です。チタンという金属は身体が治癒する仕組みを活用できる素材で、骨がチタン製の人工歯根の周囲に上手くつき、細胞が人工歯根の表面部分に侵入する事が知られています。この素材としての特色が、口腔内の治療に最適なものであり、安定した歯のベースとなる部分を理想的な状態でつくりだせる所以です。

人工歯根が細胞レベルで取り込まれるという現象は、このチタンという素材に固有の特徴です。この現象は人工歯根の表面に適度な加工を施す事で、より効率良く結合できるものとなり、しっかりと骨に絡みつくようになります。この身体の回復工程に要する時間は、通常は数週間程度ですが、場合によっては数ヶ月程度の時間を要する事もあるので、治療を開始する前に把握しておかなければなりません。一旦治療を開始すると、インプラントと骨がある程度結合するまでは、治療した部位に過度な負担を与えないことが必要とされ、結合するまで安定させることが重要です。

万が一、この治癒の最中で大きな付加を加えると、人工歯根が上手く骨と結合できないケースもあるので、過度な負担は回避しなければなりません。また、インプラントでは外科的な手術を行い顎の骨に穴を開けるので、完全に回復していない状態のときに患部に負担がかかることで、治癒途中の粘膜に支障を来たすケースも見受けられます。その結果、完治までの期間が長くなることもあるので、この期間は口腔内を安定した状態で保つ事が大切です。

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